弁当の献立は弁当業の根幹

経営

僕らことぶき屋がやっている、「事業所などに毎日日替わり弁当を配達する業界」を一般的に給食弁当業と言います。

さて、その給食弁当業のお弁当の中身を覗いてみると・・・。

↑は1ヵ月前のうちのお弁当です。今は玉子焼きなどを入れたりしていますが、基本的には上の写真のようなお弁当です。

メインのおかずに使われる揚げ物やハンバーグなどの焼き物には、だいたい冷凍食品が使われています。

お店によっては、サラダや煮物などにも幅広くそういった食品(チルド食品など)が使われています。

それもそのはず、一日当たりの弁当の製造数が10食や20食であれば、一から仕込んだ揚げ物、あるいはハンバーグなどの焼き物でさえもそれほど難しいことではありませんが。

一日当たりの製造数が1,000食にもなれば、おのずと扱いやすさを考慮して冷凍食品やチルド食品に頼らざるを得ないわけです。

注文数の確定も当日の朝であり、いくら製造数が1,000食といってもそれは平均で。900食から1,100食の幅で推移することを考慮すると、冷凍食品を取り入れる方が断然提供する側としてはやりやすいわけです。

当店ことぶき屋でも、創業時こそすべて手作りでやっていましたが。創業7年目を迎えたごろから少しづつメインのおかずに冷凍食品を使うようになり、いつしかそれが当たり前の状態に落ち着いていったという経緯があります。

たしかに、最近の冷凍食品は昔に比べて美味しくなったと思いますし、実際に品質の高い冷凍食品もあります。もちろん、そのような品質の高いものは金額もそれなりにするので一般的な給食弁当会社で扱うことは難しいですが。

「これからことぶき屋が目指す方向として、果たしてどちらか正しいのか?」

先日、そのことについて深く話し合ったわけです。

何も冷凍食品が悪いと言っているのではありません。これからも僕たちは質の良い冷凍食品をバランスよく献立に入れていくつもりです。

要は、冷凍食品を使う使わないにかかわらず、そもそも美味い弁当を食べてほしいと本心で思っているか、そこが問題であり。その気持ちがなければ、弁当業としてやっていくことは難しいのでは、というただそれだけのお話なわけです。

弁当の献立(使用食材含む)は弁当業の根幹。

寿屋創業時は、このような疑問を抱くことさえもなく。ただ美味しい弁当づくりを追い求めていました。

僕らことぶき屋として、小さな弁当屋としてそれでいいのか。

・・・

初心に返りたいと思います。

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